灘のけんか祭りは命を懸けた神輿同士のぶつかり合いだー 2019年もワッショイ!!

灘のけんか祭りといえば今や国内だけでなく海外でも紹介されることが多い日本の代表的な祭りとなりました。

 

しかし、実際に豪華で勇壮な神輿をまるで喧嘩をしているかのように力いっぱいぶつけ合うこの行事を外国人は神事とわかってくれるのでしょうかね?

 

日本人でも灘のけんか祭りがどんなお祭りなのか詳しくは知らない人っていますよね。

 

今回は兵庫県姫路市の灘地区で氏子たちが体を張って行うけんか祭りとその意味をご紹介します。

 

 

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灘のけんか祭り

開催期間:2019年10月14日(月)、15日(火)

開催時間

 14日(宵宮) 11:00~16:30

 15日(本宮) 5:00~17:40

 

開催場所:松原八幡神社

 公式サイト:姫路・松原八幡神社-灘のけんか祭り

 

アクセス方法

電車 JR姫路駅から山陽電鉄・白浜の宮駅下車

車  姫路バイパス・姫路東ランプから約10分

 

 

 

 

灘のけんか祭りは正式名称を「松原八幡宮秋季例大祭」といいますが、一般的には「灘祭り」とか「けんか祭り」という呼びかたで親しまれています。


この祭りは神輿を荒々しくぶつけ合う荒行から日本三大荒神輿とも言われ、灘のけんか祭のほか、宮城県の帆手祭(ほてまつり)、愛媛県の北条祭がそれに含まれます。

 


祭りの見どころ

祭りの中心はやはり3基の神輿と7台の屋台です。3基の神輿は「一の丸」、「二の丸」、「三の丸」と呼ばれ一の丸は応神天皇、二の丸は神功皇后、三の丸は比咩大神とそれぞれ御祭神が乗り移られています。


屋台は東山・木場・松原・八家・妻鹿・宇佐崎・中村と各地区ごとに持っており、宵宮では松原八幡宮にて宮入、宮出し、練り合わせが行われます。


本宮では7台の屋台の宮入に続き拝殿前で3台の神輿の荒々しいぶつけ合いが始まります。その後、松原八幡宮から1キロ程離れた御旅山へ移動し本宮のメインともいえる神事が行われるのです。

 

 

御旅山の練場

まずは露払い壇尻と言われる壇尻を地面に何度もたたきつけ悪霊を払いを行います。祭りが無事に行えるようにとの願いが込められているのです。


露払い壇尻のあとには3基の神輿が登場し、松原八幡宮の拝殿前と同様にぶつけ合いが行われます。


そして最後に3台から4台の屋台による練り合わせが行われるのです。

 

すり鉢状になった御旅山の練り場では桟敷席が段々畑に設置されており、神輿や屋台のやり取りに興奮し歓声や拍手が上がります。


練場で出番の終わった壇尻、神輿、屋台はそれぞれ御旅山の険しい山頂めざして上っていきます。


このように神輿と屋台の勇壮な姿を見れるのは松原八幡宮と御旅山であることがわかると思います。しかし、御旅山では有料席以外の場所からでは神輿や屋台の姿を確認することがかなり難しいです。たとえ見れたとしてもとても祭りを楽しむという状態ではないでしょう。


ですので神輿や屋台を見たいのであれば松原八幡宮でいい場所をとるしかないということになります。

 

 

なぜ神輿をぶつけ合うのか?

けんか祭りと言われるほど荒々しいこの祭りですが、そもそもなぜ神輿をぶつけ合うことが神事となっているのでしょうか?


その答えは松原八幡神社の祭神である神功皇后の故事にあります。神功皇后が新羅から帰る途中、この白浜の浜にたちより船についたかきを落とすため、船と船をこすり合わせた故事にちなみ、神輿を船に見立てて互いにぶつけ合っているのです。

 

さらに、より激しくぶつけ合うことが神意にかなうということで神輿が壊れることも気にせず喧嘩さながらに行うのです。