凍てつく寒さのなかで己の心と向き合う若者達 木古内町の寒中みそぎ祭り

みそぎとは

神事の前などに罪けがれをなくすために川や海に行って水で体を洗い清めること。

 

この祭りのことを知ったとき、現代でもまだここまで厳しい神事を執り行っているところがあるのかと心を打たれました。

そしてこの祭りで自分の心と向き合い祈りをささげているのが10代、20代の若者たちであることにも関心しました。

ぜひ皆さんにも寒中みそぎ祭りを知っていただきたいとおもっています。

 

 

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寒中みそぎ祭り&みそぎフェスティバル2019

開催日時:2019年1月13日(日)~15日(火)

開催場所:佐女川神社(参籠報告会、水ごりなど)
     みそぎ浜(海中みそぎ、水ごりなど)
     みそぎ公園(グルメ魅了フェア、もちまきなど)

問合せ先:01392-6-7357(木古内町観光協会)

 

 

 

アクセス方法

函館駅前から車で1時間
 駐車場 50台(無料)

函館駅から道南いさりび鉄道で約1時間

新函館北斗駅から北海道新幹線で13分

函館発着のバスツアーもあります

 

スケジュール

1日目(1月13日):参籠報告会、水ごり
2日目(1月14日):みそぎ行列、みそぎ太鼓、水ごり、冬花火の舞など
3日目(1月15日):海中みそぎ、水ごり、はこだて和牛・グルメ魅了フェア、もちつき・もちまき、本祭・松前神楽など

 

 

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寒中みそぎ

寒中みそぎ祭りは1831年から始まったとされ、180年以上の歴史があります。
祭りでは行修者と呼ばれる4人の若者が佐女川(さめがわ)神社の御神体、「弁財天」、「山の神」、「稲荷」、「別当」となり地域の豊作豊漁を祈願する寒中みそぎを行います。行修者は祭りの期間だけではなく1年を通して清い生活を送らなければならず結婚も認められません。さらに行修者になった者は4年間その務めを行わなければならず現代の生活からすると相当厳しい修行と言えるでしょう。

 

寒中みそぎは3日目にみそぎ浜で行う寒中みそぎと水ごりがクライマックスですが、それまでに体を清め冷たい水に体を慣らすということから1日目、2日目は氷点下の寒さの中、佐女川神社にて昼夜を問わず水ごりを行います。時には雪の舞う氷点下の寒さの中正真正銘の真水を浴び続けるのですから生半可な気持ちでは務めきれません。
正装では白い布を口にくわえていますが、これはあまりの寒さで噛み締めた歯で舌を噛み切らないようにということだそうです。

 

3日目の15日には佐女川神社からみそぎ浜へと移動していよいよ寒中みそぎが行われます。毎年、報道陣やアマチュアカメラマンが良い位置を取ってしまうので観覧場所は大混雑です。

祭りが最も盛り上がる寒中みそぎ、行修者たちはそれぞれ御神体を持ち海中へと入っていきます。海中で御神体を清めるのです。御神体を清めた後はさらに浜に上がり最後の水ごりを行います。

 

 

 

御神体

佐女川神社の御神体は「弁財天」、「山の神」、「稲荷」、「別当」という四体で作者は仏師としても有名な修験僧「円空」です。
その昔、神社守の夢枕に「御神体を潔めよ」とのお告げがあり、寒気肌さす1月15日の早朝、真下を流れる佐女川(さめがわ)の氷を打ち砕き、身を切るような冷水で自身を清め御神体を幾度となく沐浴したところ、その年から豊漁豊作が続いて村は大変賑わったといわれています。この言い伝えをもとに現代では、13日から佐女川神社で水ごりを行い、15日には四体の御神体を抱いて厳寒の津軽海峡に飛び込むというのが神事となっています。

  

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水ごり

厳しい水ごりは13日の参籠報告会後から始まります。昼夜を問わず30分から1時間の間隔で行われます。4人の行修者の中で最も上位である別当が指示を出し、自分たちの間で水ごりへと向かいます。夜は0時を過ぎても行い、朝は5時から始めるというものだそうです。中には地元の希望者が水ごりを行っていくこともあるそうですよ。

最終日にはみそぎ浜での寒中みそぎ後浜に上がって最後の水ごりを行うと行修者の役目が終わります。

水ごり水しぶきを浴びた者には限りない幸せがおとずれるといわれ、佐女川神社の水ごりでもみそぎ浜での水ごりでも観客に水がまかれます。観覧の際はずぶぬれになることも覚悟しておいてください。

 

 

 

イベント

1月14日
14日に行われるみそぎ行列は参加可能です。みそぎ公園から佐女川神社までを歩きます。
佐女川神社へ到着するとお神酒とみそぎソバがふるまわれます。
お茶や甘酒などもあるのでぜひ参加してみてはどうでしょう。
佐女川神社ではみそぎ太鼓、みそぎ囃子、富まき、縁起もちまきもおこなわれますよ。
さらに2016年から「冬花火の舞」という打ち上げ花火もおこなっています。

 

1月15日
メインの寒中みそぎと水ごりが終わると皆さんみそぎ広場へと移動しだします。
みそぎフェスティバルの始まりですね。はこだて和牛やグルメ魅了フェア、もちつき・もちまきも行われます。
見ているだけで震えてしまうような寒中みそぎを見た後ですが、寒さを忘れてしまうような北のグルメが盛りだくさんです。
浜焼き(ホタテ・カキ・ツブ)、こうこう汁、みそぎ鍋、だんご汁どれも体が芯から温まりますよ。