三社祭 いよいよ本社神輿の登場

平成30年度の祭り日程は5月17日(木)18日(金) 19日(土) 20日(日)です。

 

 

三社祭の変遷

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浅草の三社祭といえば神輿を担いだ江戸っ子の祭りというイメージが強いですが他にも無形文化財の「びんざさら舞」や浅草の町を練り歩く「白鷺の舞」と他にはない行事があります。  

正しくは「浅草神社例大祭」という名前ですがこの祭りはどのような意味があるのでしょうか。

推古天皇の時代の話で、漁師の桧前浜成・竹成兄弟が隅田川で仏像を拾ったことから始まり、「この仏像は聖観世音菩薩だ」と土師真中知がいい、祀ったのが浅草寺です。

後に聖観世音菩薩が土師真中知の子の枕元に現れて、浅草寺を立てた3人を神として祀れと告げたことから建てられたのが浅草神社です。

桧前浜成・竹成兄弟と土師真中知のことを三社様と呼んだことからこの祭りは三社祭りとなったわけです。

三社祭のありようも時代とともに変わってきています。

元々は浅草神社に祭られた3人の神様と浅草寺の観音様を年に一度、一緒に一晩過ごしていただきそのあと観音様が拾われた隅田川を船で渡り浅草の町を練り歩くという祭りでした。

しかし、明治の神仏分離令により浅草寺と浅草神社は別のものとされたことから三社祭は浅草神社が執り行うことになり隅田川での船渡御もなくなりました。

 

三社祭は何故ヤクザ祭り?

三社祭は別名ヤクザ祭りと言われるまでになってしまいました。

なぜこのような呼ばれ方をするかというとYouTubeで「三社祭」と調べ検索してもらうとわかるのですが、全身に入れ墨をした男たちが神輿の上に上がって騒いでいる様子や、入れ墨姿の集団がよく映っています。

三社祭の神輿は氏子と各町内会の町民が担ぐものでした。しかし時代とともに担ぎ手が少なくなったことから外部から担ぎ手を募集するようになったのです。

そのうち、各地の祭りで神輿を担ぐ同好会が進出するようになりました。今ではこの同好会の主宰が暴力団員であることが多くなり、2007年の祭りでは30数団体の内7割が暴力団の関係者であることがわかりました。今では祭りで着る法被に組みの名前を入れたり、その法被を売るなどして暴力団の資金調達にも使われているそうです。

氏子四十四ヶ町神輿連合渡御だけでなく本社神輿各町渡御でも暴力団が本来の担ぎ手の氏子を締め出して神輿の上に乗るなどの行為を行い逮捕者も出ています。

主催者側もこれらの行為は見過ごせないことから本社神輿渡御では境内からの宮出しで氏子だけの担ぎ時間を設けるなどの制限をつけるようになったのです。

 

5月20日はいよいよ本社神輿各町渡御

今年の三社祭も最終日になってしまいました。

明日はいよいよ本社神輿の宮出し、宮入り、本社神輿各町渡御が行われます。

本社神輿はとても大きく重さは1トンを超えます。当然担ぎ手も多くなりその周りは身動きも取れない人の塊となります。

担ぐ方は死に物狂いで頑張ってください。見る方はくれぐれも近づきすぎず遠目から見物してくださいね。